今回は、マレーシアの道路交通事情を書いてみようと思います。
マレーシア駐在に際して、会社から車を貸与される、もしくは自分で購入するなどして運転することになると思います。
マレーシアは日本のように公共の交通網が充実しているわけではありません。
よって、自分で車を運転して自由に移動できることは、それだけで生活の幅が広がります。
では、マレーシアで車を運転するメリットとデメリットを見ていきましょう!!
1.マレーシアで車を運転するメリット
①交通ルールが日本とほぼ同じ
何と言ってもここが一番大きいと思います。
左側通行で右ハンドルの車。この要素だけで、異国の地でも運転に対する不安が払拭されますよね。
②維持費が安い
ガソリン代が日本の価格の半分以下。
レギュラーで2~2.5RM(約60円/L前後)。
さらに、高速道路料金が安い。
(約200kmの高速道路利用で1,000円前後)
一般用途で利用しているクルマには車検が無い。
税金も安い。
(支払いは恐らく会社が代行してくれると思います)
③圧倒的に自由な移動手段
週末に家族で1週間分の買い出しをする場合には助かりまくりです。
マレーシアで生活するとわかるのですが、1ヵ所のショッピングモールやスーパーで欲しい物が全て買えるわけではないので、どうしても店をハシゴすることになります。
Grabタクシーが発達しているので、自分で車を運転しなくても問題は無いのですが、自由度と言う意味では圧倒的です。
ちなみにスコールなどの大雨が降ると、需要と供給の関係でGrabタクシー料金が上昇するだけではなく、なかなかつかまらなくなります。
また、最大のメリットは、マレーシア国内旅行が手軽に楽しめちゃいます。
クアラルンプールを拠点に、ペナン島、ジョホールバルなど、それぞれ片道4時間あれば行けちゃいます。時間と体力に余裕があれば、途中休憩を挟みながら、意外と悪くないです。
私は、ジョホールバルにあるレゴランドに行くときは毎回車での移動です。
(マレーシアは国内線も便によっては格安で手配可能なので、そこは旅の目的や予算、日程を考慮して比較して、最適な移動手段を選択できます。)
④気楽である
Grabタクシーのシステムとして、一度アプリで呼んでしまえば、ドライバーと一言も話さずに目的地に到着してしまうメリットがあります。
それでも、「知らない現地の人と二人きりになるのがいやだなぁ」などど思っている人にとっても、自分の車で移動できるメリットは大きいと思います。
2.マレーシアで車を運転するデメリット
①運転マナーは良くも無く悪くもなく
マレーシアの交通マナーですが、近隣諸国と比較するとイイ方です。
日本で言うと、交通事故ワースト3常連の愛知県くらいと考えて下さい(笑)。
・車線変更時にウィンカー出さない。
・アホみたいにスピードを出す(高速の右車線は140km、150kmで走る車結構います)。
・普通に煽ってくる。(日本ではすでに法律改正で厳罰化してますが・・・。)
・左右を確認しないで車線変更してくる。
・無理な割り込み。
(ちょっとの隙間があれば頭突っ込んできます)
・整備不良の車が多く、道端に停車している車が多い。下手すれば燃えている。
(毎日片道30kmの距離を往復してますが、1日2台は見ます)
・信号無視もいます。
・バイクのすり抜けなど。(バイクは無茶な動きするので特に注意です!!)
・高速道路なのに極端に遅い車が多い。(整備不良?運転能力?)
ただ、イスラム教徒の多いマレーシアでは、飲酒が御法度であるため、飲酒運転による事故は日本と比較して圧倒的に低いです。逆に外国人の飲酒運転による事故は一定数発生しています。(2020年6月以降、飲酒運転が発覚した場合の罰則が強化されました)
②交通事故
上に挙げた項目に対して慎重に運転していても、起こってしまうのが交通事故。
当事者になってしまった場合には、基本的な対応は日本と同じです。
しかし、以下の点においては若干異なります。
・けが人などがいない場合、警察への連絡は不要
・車両同士の事故の場合、「示談」か「警察へ行きポリスレポートを作成してもらう」
・300RMを支払いポリスレポートを作成してもらったら、後はお互いの保険で解決します。
(ポリスレポートは事故発生から24時間以内に作成してもらう必要があります)
・示談をもちかけられることが多いですが、後々のトラブルを考えるとお勧めしません。保険会社に相談したほうが無難です。可能な限り現場の写真と、車の損傷部分の写真を残しておいて下さい。
③駐車場事情
土日のショッピングモールや、金曜日の夜のショップロット(飲食店などがまとまって入っている建物の並び)の駐車場は非常に混雑します。
時間帯や場所によってはGrabタクシーを利用したほうが良い場合があります。駐車スペース争奪戦に巻き込まれ ます(笑)
また、駐車場に駐車する前に駐車券を取って入場しますが、買い物や飲食後に駐車場から出庫させる時には、事前に「AutoPayステーション」と言われる自動支払機で、事前に支払いを済ませておく必要があります。AutoPayステーションは、大抵のショッピングモールの場合、駐車場からショッピングモール内部へ入るエスカレーターやエレベーター付近に設置されています。
そして、各ショッピングモールでは「Valet Parking」のスペースが設置されています。ここはショッピングモールの入口付近など、便利なスペースに駐車できるシステムです。
通常の駐車料金に追加料金を支払う必要がありますが、そこまで高額ではないので状況によっては使用する価値は有りです。
さらに、駐車場には日本と同様に、駐車スペースを区切る枠が路上に引いてあります。ただし日本とちょっと異なるのが、黄色い枠や白い枠の中に駐車するようにして下さい。赤い枠は専用の駐車スペースなので、駐車することはできません。
3.TouchN'GOカードの勧め!
マレーシアにも日本のETCのような高速道路自動料金徴収システムがあります。
マレーシアの高速道路の入り口ゲートは2種類用意されています。
下の写真で、
・Smart TAGゲート(黄色い看板のゲート)
→日本と同じETCシステム。減速して無停止で通過できます。
先行車が、TouchN'GOのセンサーが反応しないなどの理由でバーが開かず停車する、もしくはそのまま普通にバックしてくることが多々あるので、ゲート前での減速は必須です!!
・TouchN'GOゲート(青色の看板ゲート)
→カードをパネルにタッチさせるとゲートバーが開きます。
・それ以外(一番左車線にあるレーン)
→現金を支払って通過します。
ちなみにこのTouchN'GOカード、駐車場の出入り口にある駐車券発券ゲートでも使えるので、お勧めです。出庫の時にAutoPayステーション探して、事前支払して、の手間が省けます。
また現金のTop-Upは、コンビニでもガソリンスタンドでもできるので不便はないはず!
4.ガソリンを入れてみよう!!
私も初めてガソリンを入れる時は、ちょっとドキドキしました。
しかし、これを見ればもう安心。マレーシアでのガソリンスタンドの使い方を説明します。
まず、基本的にセルフサービスです!!
<STEP1>
- 車をガソリン給油器の隣に停車させる(黄色い枠の中)。
- エンジンを停止する。
- 降車する。(防犯上、必ずドアをロックして下さい!!)
<STEP2>
- 自分の止めた給油機番号を確認する。写真で言うと、19番とか20番です。
- 窓口へ行き、自分が駐車した場所の給油機番号と、給油したい量または金額を伝えて前払いを済ませる。(下の2番目の写真でヘルメットを被っている人いる場所です)
<STEP3>
- 日本と同様にガソリン給油ノズルを持ち、給油します。
- 給油が完了して、お釣りがある場合には再度、先程の窓口へ行きます。
以上が一般的な給油方法ですが、各ガソリンスタンドが発行するクレジット機能付きカードであれば、いちいち窓口に行かなくても、給油に備え付けてあるカードリーダーに差し込み、暗証番号打ち込めば給油できます。恐らく駐在員の方は会社が発行してくれると思います。
あっ、そうそう、マレーシアでは、「ガソリン」では通じず、「ペトロ」と言うと通じます。
それでは安全運転を!
今回はここまで!!